一橋大,2018年度入試より全学で推薦入試を実施

一橋大,2018年度入試より全学で推薦入試を実施
 一橋大学は2018年度入試より,全学部で推薦入試を実施する。これに伴い法学部と社会学部では後期日程が廃止され,後期日程の実施は経済学部のみとなる。


 推薦入試は,既卒生も出願が可能である。出願要件は,指定の英語外部試験でのスコア,数学オリンピックでの実績などから1つ以上満たしている必要がある。


推薦入試出願要件
 (A) 実用英語技能検定(英検)1級,TOEFL スコア((iBT)93点以上,(CBT)237点以上,(PBT)580点以上)又はIELTS スコア(6.5以上)を取得している。
 (B) ドイツ語技能検定試験(独検)準1級以上又はヨーロッパ言語共通参照枠(GER)が定めたB2以上のレベルの資格を取得している。
 (C) 実用フランス語技能検定試験(仏検)準1級以上又はヨーロッパ言語共通参照枠(CECRL)が定めたB2以上のレベルの資格を取得している。
 (D) 中国語検定試験(中検)準1級以上又はHSK6級200点以上のスコアを取得している。
 (E) 数学オリンピックで予選通過(Aランク取得者)又は,Bランク上位者である
 (F) 応用情報技術者試験(旧ソフトウェア開発技術者試験)に合格している。
 (G) 日本商工会議所簿記検定試験(日商簿記)1級を取得している。

 一橋大学は推薦入試について,「グローバル社会において独自性をもって活躍できる人材の育成を促進するため,一定の基礎学力を備えつつ特定領域で高度な知的訓練を積み重ね,その才能を発揮してきた多様な背景ともつ学生に対し実施する」としており,発表された出願要件もこれに沿ったものと言える。


 選抜は,センター試験の成績により第1段階選抜を実施し,2次試験は小論文(300点)と面接(150点)が実施される。小論文は,大きなテーマについて論じさせることにより,構想力,論理的思考力,分析力,表現力,独創力などを多面的にみるとしている。合否判定は,センター試験(各教科50点,計250点),2次試験(450点),提出書類(推薦書,調査書)により,能力,学習意欲,適性等を総合的に判定される。


 2016年度入試では東京大学が推薦入試,京都大学が特色入試を導入した。国立大学協会は,2021年度までに推薦・AO入試の定員枠を3割へ増やすことをアクションプランで明示している。一橋大学の推薦入試の拡大もこうした動きと連動したものと言えるだろう。

[ 2017年09月22日 ]