お知らせ

一高体操の歴史(「進修百年」(1997)より抜粋)

 

昭和20年代後半に,柔軟基本体操,いわゆる「一高体操」が作られた。これは,従来のドイツ式体操に代わって,YMCAでのデンマーク式体操を基礎にして,戦後、保健体育科の入江信太郎教諭(中学校35回卒,昭和16年~昭和40年在職)が体系付けた。上下肢の運動,胴体の運動,跳躍の運動,総合調整運動の4部15の運動から成っている。誘導振に始まり12回体操で終わりに近づき,誘導振で終わるものである。昭和29(1954)にきちんとした形に整えられた。入江教諭転出後,一高体操は完全版からダイジェスト版となり今日に至る。現在も新入生は,体育の時間にこの体操を覚えることから本校の生活が始まると言っても過言ではない。    

 

入江信太郎先生名言集(「進修百年」(1997)より抜粋)

 

・私がいた頃は完全版を1年生に1年間やらせました。2年生になると新一年生とは体が全然違います。

 

YMCAで教えたデンマーク式体操を海軍が採用して海軍の体操となりました。一高体操もデンマーク体操を基につくりましたから、一高体操は海軍の体操の兄弟といえるでしょう。

 

・一高体操を始めたのは徒手体操があらゆる運動の基礎となること、さらに一高は進学校だから、進学にはまず体力が基本だと考えたからです。人間だれでも体力が衰えば、気力や・知力も萎えるものです。

 

・胸一杯新鮮な空気を吸って光を思う存分浴びて体を動かしてこそ体力も気力も自然に湧いてくるのです。