令和4年度 第2学年医学コース「医学概説」課題研究

本校第2学年医学コースでは,学校設定科目「医学概説」を履修し,学習の集大成として,各自の興味あるテーマに沿った研究発表を行います。
今年も,2月22日に全員の発表が終了しました。発表の際は,筑波大学医学類生はじめ各大学医学科在籍の卒業生がアドバイザーとなり発表に対するコメントをしてくれます。下に今年の研究テーマ一覧を掲載します。

令和4年度研究テーマ一覧
1.皮膚科と私たちの生活
2.内科の現状と課題
3.外科の現状と課題
4.医療の現状と総合診療医の有効性
5.医療の現状と効率化
6.救命救急科の現状と課題
7.循環器内科の現状と課題
8.総合診療医の現状と課題
9.産業医を取り巻く現状と課題
10.循環器内科の現状と課題
11.救急医療の今後の課題
12.救急科の現状と課題
13.画像診断とAIの関係
14.日本の医療費とその課題
15.形成外科の現状と課題
16.皮膚科の現状と課題
17.循環器内科の現状と抱える課題
18.循環器内科の現状と課題
19.耳鼻咽喉科頭頸部外科の現状と課題
20.医学倫理のこれから
21.医療用ドローンの活用における利点と課題

 

令和4年度 第2学年医学コース 志望理由書の書き方及び模擬面接

12月27日,医学研の一環として外部の講師による面接指導を行ないました。13:40~16:00,特別棟3階視聴覚室,参加生徒第2学年医学コース生徒14名,教員2名(+外部講師2名)。

 前半は医学部受験における面接の意味や内容について,講義を受けました。2年生の冬という,実際の受験まで1年もあるこの時期に何故?との疑問もあるかと思いますが,この時期から自分の志望動機をはっきりさせ,医師になるという決意を明らかにする意味でもこの時期の指導には大きな意味があります。その指導の内容も「医師になるきっかけがそのまま志望動機にはならない。その過程と医師を目指す理由をはっきりさせる」など具体的でありながら,現段階では生徒の自覚もぼんやりした状態のものへの指摘でもあり,生徒には大きな刺激となりました。
 後半では生徒の内2名が模擬面接に挑みました。緊張はしたものの,今後に向けた課題がはっきりしたことには有意義だったと思います。模擬面接後には参加した生徒からの質問も相次ぎ,活発な面接指導となりました。 

[2022.12.27]

 

令和4年度 第2学年医学コース 遺伝子実験 <DNA Fingerprinting>

 12月26日、医学概説の特別授業として遺伝子実験を行ないました。「犯行現場に残されたDNAから犯人を特定する」という主題で実験をしました。13:40~16:10,特別棟3階生物実験室,参加生徒第2学年医学コース生徒19名,教員5名。

 遺伝子による捜査の理論について講義を受け,まずは実験器具の使い方の練習から始めました。マイクロピペットや遠心分離機など,普段の実験ではあまり使われない器具の扱いについて,初めは恐る恐るでしたが徐々に上手になってきました。そして,犯行現場にあった(とされる)DNAと5人の容疑者(とされる)のDNAを比較する実験に臨みました。電気泳動装置にかけてしばらくすると,検体に変化が現われ,ついには全ての班が犯人(とされる)を特定することができました。
 「DNAを用いた捜査」という,よく耳にはするけれども実際には何をやっているのか分かりづらいものでしたが,実際に自分たちで実験をしてみると,その有用性がしっかりと認識できたようです。

[2022.12.26]

 

令和4年度 第2学年医学コース 筑波大学第3回出前授業

 11月12日,土曜講座終了後の午後に,筑波大学による第3回目の出前授業を実施しました。
 今回は筑波大学医学医療系循環器内科の石津智子先生を講師に迎え,「生まれつきの心臓病の克服」という題でお話し頂きました。尚,石津先生は土浦一高の卒業生であり,長年筑波大学で循環器系の医療に携わっておられる先輩になります。13:40~15:50,教室棟4階多目的室,参加生徒第2学年医学コース生徒19名,教員2名。

 石津先生には先天性心疾患の治療に関して,治療法の歴史・最先端の治療技術・妊娠時の支援など,様々な話題に触れて頂きました。
 豊富な画像資料や動画を見せて頂きながら,単なる知識や技術についての伝達だけでなく,医師として患者に接する上での信念など,医学倫理に関わる話題まで,大変丁寧に説明を頂きました。
特に,「先天性心疾患の手術を受けたのちに成人した女性が妊娠・出産を希望したとき」という内容については,生徒にとってはあまり考えたことがない場面についての話題だったので,新鮮に捉えられたようでした。
 茨城県の医療事情はまだまだ体制不十分な面も多いので,先輩として多くの生徒に医師として活躍して欲しいという願いが強く込められていたように思います。
 お忙しい中,時間を割いてくださった石津先生に感謝申し上げます。

[2022.11.12]

 

令和4年度 第2学年医学コース いのちの学習会

 10月8日,土曜講座が終わった午後に,いばらき腎臓財団との連携行事,いのちの学習会を,今年も筑波大学医学医療系消化器外科の高橋一広先生に来校していただき実施しました。13:40~15:40,特別棟3階生物実験室,参加生徒第2学年医学コース生徒20名,教員3名。

高橋先生には,「臓器提供についていっしょに考えよう」として,人工臓器,再生医療,臓器移植に関してお話をいただきましたが,生体移植・死体移植の現状や課題,渡航移植の是非など,広い視野からの内容でした。後半は,生徒が3~4人のグループに分かれ,事前の課題に関してディスカッションを行い,それぞれのグループでの様子を報告し合いました。高橋先生への活発な質問もでて有意義な時間となりました。
 この後,各家庭で家族と話し合いを持つことで,臓器移植についての理解がさらに深まることを期待します。
 この勉強の機会を設定していただきました高橋一広先生と「いばらき腎臓財団」の皆様に感謝申し上げます。

 [2022.10.8]

 

令和4年度 第2学年医学コース 筑波大学出前授業②

夏休みが終わり,学校生活が戻ってきました。土曜講座後の13:40~16:00に,第2学年医学コース行事として本館3階多目的室にて出前授業第2回目を実施しました。今回も筑波大学の協力を得て,医学医療系,産業精神医学・宇宙医学グループの道喜将太郎先生をお迎えすることができました。参加者2年生医学コース生徒21名

 授業では「ストレスを科学する~健康的なメンタルヘルスを育むために~」と題し,約2時間にわたり講義をしていただきました。内容は,①社会医学系の医師のキャリア,②産業医学の基礎,③ストレスとは,④ストレスに強い人の特徴,⑤2050年火星に人が住む,でした。医者と聞けば,多くの人は病院で白衣を着た臨床医(臨床医学)を思い浮かべると思います。しかし,臨床医学以外にも,医学には基礎研究を行う基礎医学と公衆衛生を担当する社会医学という分野があり,道喜先生は産業医として社会医学の発展に貢献されていました。生徒達にとっては医者の仕事に対する見方が広がる内容の講義でした。講義終了後の質疑では道喜先生に丁寧にお答えいただき,生徒達も理解を深めることができたようです。ありがとうございました。道喜先生によれば,ストレス解消には3回/週程度のきつめの運動が良いとのことなので,皆さんも実践してみてはどうでしょうか。

 [2022.9.17]

 

令和4年度 第1学年医学研 土浦協同病院出前授業

夏休みが明けた 9月17日,13:40~15:40に,4階多目的室にて,第1学年医学研行事として,土浦協同病院の出前授業を実施しました。土浦協同病院 山本信二先生(副院長, 脳神経外科部長), 宜保恵里先生(麻酔科科長)には, 大変お世話になりました。参加者・第1学年医学コース生徒33名, 教員3名。

山本先生からは, 医師としての多様な働き方や医師としての立ち振る舞いについて講義をいただきました。
産業医という選択肢や定年後の医師の働き方, 医師にとっての接遇についてなど, 医療現場でご活躍なさっている先生ならではのお話を聞くことができました。
宜保先生は, 麻酔科医の仕事内容について, 実際の手術動画や麻酔科医の先生方からのビデオメッセージをもとに紹介してくださいました。麻酔方法の説明や麻酔をかけること以外の仕事についてだけでなく, 生徒と年齢が近い研修医の皆様の実情についてもお話ししてくださりました。

お二人の先生方及びメッセージをくださった皆様,大変ご多忙の中,貴重なご協力をいただきました。ありがとうございました。

[2022.9.17]

 

令和4年度 第1学年医学コース 土浦協同病院オンライン見学

 もうすぐ夏休みが終わります。8月22日,14:00~16:30に,特別棟3階視聴覚室にて,第1学年医学研行事として,土浦協同病院のご協力の下,病院オンライン見学会を実施しました。本来なら,実際の病院見学をする予定でしたが,新型コロナによる感染状況悪化に伴い,急遽予定を変更し,今年も遠隔での実施となりました。参加者,第1学年医学コース生徒28名,教員2名。

 院長先生,副院長先生からの茨城県の医療課題を含めたメッセージ,救急救命センター長・遠藤先生による救命救急の現場紹介,オンラインによる病院紹介,研修医お二人と若手医師として活躍する本校OBによる高校時代から現在までの経験からくるメッセージなど盛りだくさんの内容でした。フリートークでは,生徒一人一人の質問に5名の先生方が丁寧に対応していただきました。

各先生方及び多くの病院スタッフの皆様には,準備の段階からコロナ禍での急な変更を経ての当日の遠隔による実施に至るまで,大変ご多忙の中,貴重なご協力をいただきました。ありがとうございました。

[2022.8.22]

 

令和4年度 第2学年医学コース 水戸協同病院オンライン見学

 残暑が厳しい8月9日,9:00~11:30に,特別棟3階視聴覚室にて,第2学年医学コース行事として,水戸協同病院のご協力の下,病院オンライン見学会を実施しました。本来なら,朝6:30に土浦を出発して実際の病院見学をする予定でしたが,新型コロナオミクロン株の急激な感染状況悪化に伴い,急遽予定を変更し,病院長,渡辺重行先生の医学講義「失神の診断と鑑別」,「職業としての医師」と,水戸協同病院に勤務している本校OBの内山医師と畑医師による懇談会を行いました。参加者,第2学年医学コース生徒20名,教員3名。

 渡辺病院長先生は,医学生に行う医学講義の形式で「失神」の診断,鑑別について解説をしていただき,生徒達はまるで医学生になったかのような体験をしました。また,努力・成果比が最大の高校生の今が大切なのだ,患者に安心感を与えられるコミュニケーション力を身につけようと,高校生に対してモチベーションの上がる言葉を投げかけてくださいました。

 OBのお二人は,今の高校2年生の10~15年後の姿です。高校時代の過ごし方,大学選び,医師になって思うことなど後輩に向かって親しみやすく分かりやすく語ってくれました。高校生の時に土浦一高で経験したことは大きな財産になる,中途半端にせず何事にも一生懸命に取り組もうと励ましてくれました。

 お忙しい中,水戸協同病院の皆様にはご協力ありがとうございました。

[2022.8.9]

 

令和4年度 第2学年医学コース 筑波大学附属病院オンライン見学

 8月になりました。夏期課外も終わった暑い夏の13:00~15:00に,特別棟3階視聴覚室にて,第2学年医学コース行事として,茨城県地域医療支援センター分室のご協力の下,筑波大学附属病院オンライン見学会を実施しました。筑波大学医学医療系 井上貴昭先生(救急・集中治療科),瀬尾恵美子先生(消化器内科),宮﨑貴寛先生(消化器外科)には,大変お世話になりました。参加者・第2学年医学コース生徒19名,教員2名。

 新型コロナ・オミクロン株BA.5による第7波の影響で,昨年同様,筑波大学病院現地見学は実施できませんでした。そのため,今年もオンラインという形式で実施していただきました。筑波大学附属病院の特徴や生徒からの質問に答えてもらうだけでなく,救急・集中治療科の施設LIVE中継や手術室・陽子線治療の現在を動画によって紹介していただくなど,医療現場の雰囲気を少しでも高校生に感じてもらおうと様々な工夫をしていただきました。ありがとうございました。

[2022.8.1]

 

令和4年度 第3学年医学研 河合塾進路情報説明会

夏季課外第3日目午後,特別棟3階視聴覚室にて,第3学年医学研行事として,河合塾柏校舎 校舎長 江端 泰司 先生に来校いただき,最新の医学部医学科受験に関する情報説明会を開催しました。参加者3年生医学研生徒28名,教員2名。

 昨年の共通テストの平均点は,これまでに比較すると大幅にダウンし,前年度医学科進学情報分析が例年とは大きく異なっています。そんな中,自分の進むべき道をまっすぐに定め,これからの勉強の進め方や共通テスト後の志望校の決定などの諸問題にどのように準備し立ち向かって行くべきなのか,具体例を伴って解説を頂きました。

江端先生には,11月にはまた面接練習でお世話になります。ありがとうございました。

 受験生の皆さんには,この暑い夏を熱い志を胸に秘めがんばり続け大いに飛躍してください。一高生は,夏以降に大きく伸びます。

[2022.7.27]

 

令和4年度 第2学年医学コース 自治医科大生による出前授業

夏期休業になりました。夏季課外2日目の午後,本館1階会議室において,第2学年医学コース行事として,自治医科大学4年坂本さん,同大4年田村さん,同大1年加山さんによる出前授業を行いました。この行事は,昨年は実施できなかったので2年ぶりであり,現3年生は聞けていないので,3年生希望者も参加しました。参加者,2年生21名,3年生2名。

 本校OBである坂本雄汰さんから,初めは自治医科大学のHPを見ながら,大学の生活の様子や自治医科大の特徴などわかりやすい話の後,1.医学部受験について,特に自治医科大の受験の特徴,2.自治医科大学での6年間と卒業後についての内容の話がありました。自治医科大学での6年間は,1年生から6年生まで順を追っての説明であり,卒業後の進路も茨城県の医療課題も含めて地域医療への貢献に関する分かりやすい内容でした。

 その後,田村さん,加山さんも加わり,自治医科大学や医学科受験の勉強法,面接対策など現役医大生ならではの興味ある話でした。

 医師国家試験合格率全国1位など魅力多い自治医科大への関心が高まりました。今回の体験が他大学医学科についても調べるきっかけになってほしいと思います。

[2022.7.26]

 

令和4年度 第2学年医学コース 筑波大学出前授業①

 土曜講座の午後,特別棟3階視聴覚室にて,第2学年医学コース行事として,筑波大学から講師の先生をお呼びしての出前授業第1回目を実施しました。今年も筑波大学医学医療系教授 高橋智先生にお世話になることができました。コロナの感染状況が少しずつ増加傾向にある状況ですが,実際に来校していただきお話を直接聞くことができました。参加者2年生医学コース生徒21名。

 (1)筑波大学について,(2)医学における基礎研究と2つのテーマについて,約2時間にわたって講義をいただきました。本校生徒にとって筑波大学は身近な存在であるため生徒の関心はとても高い大学です。その筑波大学の特徴や筑波大学で行われている世界の先端の研究などについて学ぶことができました。基礎研究については,高橋先生のISSで行われたJAXAとの共同研究の内容について教えていただきました。多くの生徒は,医学部医学科進学=臨床医 というイメージですが,医学科から様々な進路が考えられることを知ることができました。

 講義後には,ゲノム編集に関する質問にも丁寧に答えていただきました。

[2022.07.02]

 

令和4年度 第1学年・第2学年合同医学研 進学情報説明会

 定期考査最終日の午後に,特別棟3階視聴覚室にて,第1学年・第2学年医学研合同で,河合塾柏校から校舎長の江端泰司先生をお呼びして,医学部医学科受験とはどよのうなものなのかをお話しいただきました。参加者第1学年生徒36名,第2学年生徒21名,計57名の生徒諸君が積極的に参加し,なぜ医師を目指すのかについて考えることの重要性や,医学部医学科を目指すための高いハードル,受験について学びました。

 特に2年生に対しては昨年とほぼ同じ内容をお話しいただけるようにリクエストしておりましたが,1年前とは全く異なる受け取り方をしており,土浦一高でのこの1年間で大いに成長し,より真剣に講話の内容が理解できたのだと感じることができました。1年生は土浦一高に入学してまだ間もないですが,貴重な体験ができました。一高流に慣れ,自分の人生について深く考え行動できる生徒をめざし頑張っていきましょう。

[2022.07.01]

 

令和4年度 第1学年・第3学年医学研 オリエンテーション

 一高祭(コロナ禍のため入場制限あり)が終了した6月14日(火)には1年生向けの,6月15日(水)には3年生向けの「医学研」オリエンテーションが行われました。今年は,3年ぶりに保護者の方の参加も可能となりました。

 6月14日(火)16:15~17:20,学習館1階学習室にて,茨城県庁医療人材課の方々も参加し,1年生向けのオリエンテーションを実施しました。医療人材課からは,茨城県の医療事情,地域枠に関する説明がありました。1年生にとっては,一高に入学してまだ日が浅いこの時期での開催となりましたが,生徒57名,保護者39名,教員4名が参加しました。茨城県の医療事情や茨城県が医師を目指す高校生に向けての種々の支援策を勉強した後,土浦一高の「医学研とは?」2年生から始まる「医学コースとは?」に関して話を聞きました。生徒の皆さん一人一人が,自分の人生,一生涯の職業について深く考える良い機会になってくれたことでしょう。コロナ禍の中で制約が多いですが,医師に少しでも興味関心がある多くの生徒が「医学研」に入会し,意欲的にこれからの活動に参加してくれることを期待します。

 6月15日(水)16:15~17:30,特別棟3階視聴覚室にて,本日も医療人材課の皆さんにも参加していただきました。1年生の時にも聞いていますが,受験生となった今,参加者は皆真剣に集中して聞いていました。その後は,最近の医学科入試面接の傾向や受験情報説明会,夏季休業中の面接練習の件など諸連絡でした。一高祭も終わり入試モードに突入するこの時期,勉強のモチベーションアップのためにも,「なぜ医師を目指すのか」を改めて深く考える機会にしてほしいと思います。参加者,生徒19名,保護者15名,教員3名

[2022.6.15]

 

 

令和4年度 土浦一高 医学研 実施計画